FACTORY900を語る。
〜Opticien Loyd 阿部氏 & Jujubee 澤氏 を迎えて〜
このコーナーでは、FACTORY900に関わっている人たちをお訪ねして、眼鏡について自由に語ってもらいたいと思っています。
第一回目は、原宿のOpticien Loydの常務取締役 阿部 猛氏、渋谷のJujubee社長 澤 英雄氏、そしてFACTORY900のデザイナー・青山嘉道の3人による対談です。
司会は、モードオプティーク誌などでご活躍中の伊藤美玲さんにお願いしました。
FACTORY900は時代の申し子みたいなもの
- 伊藤
- ロイドさんもジュジュビーさんも、わりと初期の頃からファクトリー900を取り扱っていると思うのですが、まず、お二人とファクトリー900との出会いを教えてください。
- 澤
- 僕は、福井のメーカーさんから紹介されて、2002年のIOFTでFA-060を見せてもらったのが最初でした。
- 阿部
- 僕は、その半年後ぐらいですね。見たのはFA-061だったかな。最初にうちに来られた日に、そのまま飲みに行ったことは覚えてます(笑)。
- 伊藤
- 第一印象はいかがでしたか?
- 澤
- 見た瞬間、「これはおもしろい」って思いましたね。同時に、「一体どうやって作ってるんだろう」と。インジェクションではこれだけハッキリとした生地の流れのあるものは作れないし。 アルミの絞り加工みたいなもので作っているのかな、なんて予想をしつつ、とにかくすごさを感じました。
- 阿部
- 僕は、見たまま「ゴーグルだな」と。 それまで、スポーツ用のアイガードは取り扱ってはいたんですけど、正直、日本製にはあまりカッコ良いものはなかったんですね。
- そう思っていた矢先にFA-061を見せてもらって、これは今の原宿にいる若い子たちだったら、もしかしたら反応してくれるかもという予感はありました。ゴーグルで、普通の度付きのレンズを入れられるものが本当に欲しかったんです。
- 青山
- じつはその当時、僕はお二人が注文をつけてくれたことに驚いてしまって。
- というのも、IOFTの会場では誰も全く見向きもしてくれなかったんですよ。それでガックリしながら東京で営業を始めたら「1型3本ずつ」みたいな感じでとってくれて。
- 「注文ってこういうものだったんだ!」ってビックリしたんです(笑)。